こんちにちは!EC専門マーケティングストラテジスト(戦略家)のヒラリーこと中平優太です!この記事は私が実際にEC運営で経験してきたことに基づいて執筆しました。ぜひ、読者の皆様のEC運営にもお役立てください!
伸び悩むECサイトを変革する!商材特性に合わせたカスタマージャーニーマップ実践活用法
「広告も出して、SNSも運用してるのに、なかなか売上が伸びない…」 「どうすれば顧客が商品を購入してくれるようになるの?」 「カスタマージャーニーマップってよく聞くけど、実際どう活用すればいいの?」
このような悩みを抱えているEC運営担当者の方は多いのではないでしょうか?
多くのECサイトでは、個別のマーケティング施策に取り組んでいるものの、それらが顧客の購買プロセス全体を考慮した戦略的なアプローチになっていないことが売上伸び悩みの原因となっています。
カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品を認知してから購入に至るまで(さらには購入後まで)の一連の体験を可視化したフレームワークです。しかし、一般的なカスタマージャーニーマップの手法をそのまま当てはめるだけでは、ECサイトの売上向上に直結しないケースが少なくありません。
なぜなら、多くの場合、一般的なカスタマージャーニーマップは固定的なフェーズ設計になっており、商材特性や顧客の実際の行動パターンに合わせた柔軟な対応ができないからです。
この記事では、ECサイトの売上を実際に向上させるための実践的なカスタマージャーニーマップの作り方と活用法をご紹介します。型にはまらない柔軟なフェーズ設計と、すぐに実践できる効果の高い施策を中心に解説します。
カスタマージャーニーマップ作りに時間をかけすぎるのではなく、実際の売上向上につながる施策の実行に注力する方法を身につけましょう。
この記事はこんな人にオススメ!
- ECサイトの売上が思うように伸びずに悩んでいる
- マーケティング施策は行っているが効果が見えづらい
- カスタマージャーニーマップを実務に活かしたい
- 少ないリソースで効果的なEC施策を実施したい
カスタマージャーニーマップとECサイト売上の関係
それでは、まずカスタマージャーニーマップとECサイト売上の関係から見ていきましょう。
なぜ多くのECサイトは売上が伸び悩むのか?
ECサイトの数は年々増加し、競争も激化しています。そんな中で多くのECサイトが売上の伸び悩みに悩まされています。その原因になっていると考えられる点を3つご紹介します。
1. 顧客視点の欠如
商品やサービスの魅力を伝えることに注力するあまり、顧客がどのような体験を求めているのかという視点が欠けているケースが見受けられます。自社の商品がどれだけ素晴らしいかを伝えても、顧客がどのタイミングで何を知りたいのか、何に困っているのかを理解していなければ、購入につながりません。
例えば、商品詳細ページに機能や素材についての詳細な説明を載せていても、顧客が「この商品を使って何ができるのか」「どのような効果が得られるのか」といった情報を求めていれば、その期待とのミスマッチが発生します。
2. 個別施策の乱立
「SNSでの情報発信」「広告運用」「メルマガ配信」など、さまざまなマーケティング施策を実施していても、それらが統合されたカスタマージャーニーに沿って設計されていないのではないかと思われるケースも見られます。個別の施策は一時的な効果を生むかもしれませんが、顧客の購買プロセス全体をサポートする一貫した取り組みでなければ、持続的な売上向上には結びつきにくいのです。
例えば、売るための施策としての広告運用や、割引キャンペーン・クーポンなどの配布のためのメルマガ配信やLINE配信ばかりに注力しているパターン。これではお客様は「安い」という理由でしか動かず、本来のその商品を買うメリットを訴求できていません。
3. データに基づかない意思決定
「なんとなくこの施策が良さそう」「競合もやっているから」といった感覚的な理由で施策を選んでいませんか?顧客の行動データや感情の変化を把握せずに施策を打っても、的外れな取り組みになりがちです。
「Instagram運用をした方が良いらしい」「サブスクをやろう」という手段を、他社がそれで成功しているからという理由でトップダウンで指示されて、それにばかり注力してうまくいっていないケースもよくあります。手段はマーケティング戦略全体の中の一部でしかなく、それぞれの手段は必ずしも全ての商材に当てはまりません。
カスタマージャーニーマップがECサイト改善に効果的な理由
カスタマージャーニーマップは、これらの課題を解決するための強力なツールとなります。以下にその理由を解説します。
1. 顧客視点での体験設計が可能に
カスタマージャーニーマップを作成することで、顧客目線で購買プロセスを捉えられるようになります。顧客がどのような情報を求め、どのような不安や期待を抱えながら購買を検討しているのかを可視化することで、それぞれの段階に適した情報提供や訴求ポイントが明確になります。
2. 一貫性のあるマーケティング施策の実現
カスタマージャーニーの各フェーズに最適な施策を設計することで、顧客体験の一貫性が保たれます。例えば、認知フェーズでは広告で興味を引き、検討フェーズでは詳細情報や比較情報を提供し、購入フェーズではクーポン提供や不安払拭のための保証を強調するなど、段階に応じた施策が可能になります。
3. 行動と感情の両面からの理解
優れたカスタマージャーニーマップは、「顧客が何をしているか」という行動だけでなく、「どう感じているか」という感情面も考慮します。この感情の変化を理解することで、顧客の購買障壁を取り除き、ポジティブな感情を強化する施策を打てるようになります。
一般的なカスタマージャーニーマップの限界とその打破方法
カスタマージャーニーマップは非常に有効なツールですが、一般的なよくあるフレームワークをそのまま適用するだけでは十分な効果を得られないことがあります。その限界と打開策を見ていきましょう。
限界1: 固定的なフェーズ設計
一般的によく紹介されているカスタマージャーニーマップは「認知→興味・関心→検討→購入→利用→推奨」といった固定的なフェーズ設計になっています。しかし、商材の特性によっては、このフェーズ設計では顧客の実際の行動パターンをカバーしきれないケースがあります。
打破方法: 商材特性に合わせて柔軟にフェーズを追加・分割・調整する。例えば、「興味」と「関心」は別のフェーズとして設計したり、リピート商材であれば「リピート購入」のフェーズを明示的に追加したりします。
限界2: 詳細すぎるペルソナ設定
一般的なアプローチでは、カスタマージャーニーマップを作成する前段階として、年齢・性別・職業・趣味・居住地・家族構成など細かい属性を持つペルソナを設定することが推奨されています。しかし、こうした詳細な設定が逆に柔軟性を失わせ、実際の顧客層を狭めてしまうリスクがあります。
打破方法: 商材販売に本当に必要な属性だけに絞った「簡易ペルソナ」を設定する。例えば「このジャンルに興味があり、こういう課題を持っている人」という程度の設定で十分な場合も多いのです。
限界3: 実行可能性を考慮していない施策
理想的なカスタマージャーニーマップを作成しても、それを実現するための施策がリソース的に実行不可能であれば意味がありません。すべてのフェーズに対して完璧な施策を一度に実装することは、特に中小規模のEC事業者には現実的ではありません。
打破方法: 「設定すればほぼ自動的に効果が出る施策」を優先的に選び、段階的に実装していく。例えば、レビュー機能の実装やポイントプログラムなど、一度設定・設計すれば自動で継続的に動き、効果を発揮する施策から始めるアプローチが有効です。
次のセクションでは、これらの限界を克服するための「商材特性に合わせたカスタマージャーニーマップ設計」について詳しく解説していきます。
商材特性に合わせたカスタマージャーニーマップ設計
一般的なカスタマージャーニーマップとの違い
カスタマージャーニーマップは多くのマーケティング指南書や講座で教えられていますが、一般的に紹介されているアプローチには実践上の課題があります。ここでは、EC売上向上に特化した実践的なアプローチがどのように異なるのかを説明します。
柔軟なフェーズ設計
よく紹介されているカスタマージャーニーマップでは、次のようなフェーズ設計が標準的です:
しかし実際のEC運営では、商材特性によって顧客の行動パターンは大きく変わります。例えば:
- 消耗品: リピート購入が前提となる商材では、「購入→利用→再購入」のサイクルが重要
- 高関与商材: 検討期間が長く、比較検討が念入りに行われる商材では、「検討」のフェーズをさらに細分化すべき
- 趣味・専門性の高い商材: 商品ジャンル自体への興味と、自社商品への関心は分けて考えるべき
実践的なカスタマージャーニーマップでは、これらの特性を踏まえてフェーズを柔軟に設計します。
最小限のペルソナ設計
一般的なアプローチでは、「30代女性、既婚、子供2人、年収600万円…」といった詳細なペルソナ設定が推奨されます。しかしこうした詳細な設定は:
- 作成に時間と労力がかかる
- 実際の顧客層を不必要に狭める可能性がある
- 本質的でない属性に引きずられた施策になりがち
実践的なアプローチでは、「このジャンルに興味があり、こういう課題を持っている人」という程度の、商材販売に必要最低限の属性のみに絞ったペルソナ設計を行います。これにより、余計な先入観にとらわれず、より広い顧客層に響く施策を考案できます。
実行可能性重視の施策選定
カスタマージャーニーマップでは、各フェーズに理想的な施策を網羅的に並べます。しかし現実のEC運営では、すべての施策を同時に実行するリソースが無い場合も多いのではないでしょうか?
実践的なアプローチでは:
- 「設定すればほぼ自動的に効果が出る施策」を優先
- 少ないリソースで高い効果が見込める施策を重視
- 段階的な実装を前提とした優先順位付け
を行い、実行可能性を重視して、すぐにできて自動化できる施策から実行していくことをオススメしています。
ECサイト特有の顧客行動パターン
ECサイトの顧客行動には、実店舗とは異なる特有のパターンがあります。これらを理解することで、より効果的なカスタマージャーニーマップを設計できます。
マルチデバイス・マルチチャネルでの検討
現代の消費者は、スマートフォン、PC、タブレットなど複数のデバイスを使い分け、SNS、検索エンジン、比較サイト、実店舗など様々なチャネルで情報収集を行います。例えば:
- 通勤中にスマホでSNSから商品を知る
- 帰宅後にPCで詳細情報を確認する
- 比較サイトで競合製品と比較する
- 友人のSNSで使用感を確認する
このように、購買検討プロセスは線形ではなく、複雑な経路をたどります。また、全ての人が全く同じ経路をたどるわけではありません。カスタマージャーニーマップではこの複雑性を考慮し、各接点でどんな情報が求められているかを検討する必要があります。
商品・サービスへの信頼構築プロセス
ECサイトでは商品を直接見たり触ったりできないため、信頼構築が購入決定に大きく影響します。信頼を獲得するための要素は:
- レビューや口コミ
- 詳細な商品情報や使用イメージ
- 運営会社の情報や理念
- 購入保証やサポート体制
これらの要素が顧客の検討プロセスでどのように影響するかを理解し、適切なタイミングで適切な情報を提供することが重要です。
カート放棄と再検討のサイクル
ECサイトの大きな特徴として、カート放棄率の高さがあります。一般的に40-70%の顧客がカートに商品を入れても購入せずに離脱すると言われています。しかし、これは必ずしも購入意欲がないことを意味せず、多くの場合:
- より詳しい情報を求めている
- 他サイトとの比較をしている
- 購入するタイミングを探っている
など、検討を継続している可能性があります。カスタマージャーニーマップではこの「検討→カート追加→離脱→再検討」のサイクルを考慮する必要があります。
商材特性に合わせたフェーズ設計がもたらす効果
それでは、商材特性に合わせてフェーズを柔軟に設計することで、どのような効果が得られるのでしょうか。
1. より精緻な顧客理解
商材特性に合わせたフェーズ設計により、顧客の実際の行動パターンをより正確に把握できます。例えば、手芸用品のECサイトの場合:
- 商品ジャンルへの興味フェーズ: 手芸という趣味全体への興味喚起
- 自社商品への関心フェーズ: 特定の手芸用品への関心形成
- 比較検討フェーズ: 他社製品との比較
- 購入決定フェーズ: 購入の意思決定
- 初回利用フェーズ: 商品を使った最初の作品作り
- リピート購入フェーズ: 追加素材や新しい道具の購入
- 作品共有フェーズ: SNSでの作品発表
- エヴァンジェリスト化フェーズ: 周囲への推奨、コミュニティ参加
このように細分化することで、各フェーズでの顧客ニーズと課題がより明確になります。
2. 各フェーズに最適化された施策設計
フェーズを適切に細分化・追加することで、それぞれのフェーズに最適な施策を設計できるようになります。例えば:
- 商品ジャンルへの興味フェーズ: 手芸の魅力や基本情報を提供するコンテンツマーケティング
- 自社商品への関心フェーズ: 商品の特徴や使用方法を紹介する動画コンテンツ
- リピート購入フェーズ: 過去の購入履歴に基づいたパーソナライズされたレコメンド
- 作品共有フェーズ: 製作コンテストやハッシュタグキャンペーンの実施
このように、フェーズごとに的を絞った施策を打つことで、効果的なマーケティングが可能になります。
3. 効果測定の精度向上
一般的なフレームワークの型にはめてカスタマージャーニーマップを作成してしまうと、大きなフェーズ区分しかないため、どの施策がどのような効果をもたらしたのか判断しにくいことがあります。フェーズを適切に設計することで、各施策の効果をより正確に測定できるようになります。
例えば、「興味・関心」という大きなフェーズではなく、「商品ジャンルへの興味」と「自社商品への関心」を分けることで、それぞれのフェーズでの施策効果を個別に測定し、改善につなげることができます。
次のセクションでは、こうした考え方に基づいた実践的なカスタマージャーニーマップの作り方について、具体的なステップを解説していきます。
実践的なカスタマージャーニーマップの作り方
カスタマージャーニーマップは作ること自体が目的ではなく、ECサイトの売上向上につながる施策を導き出すための手段です。そのため、実践的なアプローチでは「作成の手軽さ」と「実用性」を重視します。以下では、EC運営担当者が実際に活用できる、5つのステップによるカスタマージャーニーマップの作り方を解説します。
STEP1: 商材販売に必要な最小限のペルソナ設計
まずは、自社の商材を購入する可能性が高い顧客像を、必要最低限の属性で定義します。ここで重要なのは、「商材販売に本当に関係する属性のみ」に絞ることです。
最小限のペルソナ設計のポイント
- 必須の属性のみを記載する
- 年齢・性別・職業・家族構成などは、それが購買決定に直接影響する場合のみ記載
- 例えば、ベビー用品なら「0〜3歳の子どもを持つ親」は必須だが、その親の年齢は必ずしも必須ではない
- 課題と動機を明確にする
- 「どんな課題を抱えているか」「なぜその商材を求めるのか」の理解が最も重要
- 例:「初心者でも使いやすい手芸キットを探している」「時間をかけずに健康的な食事を摂りたい」
- 情報収集行動を理解する
- どのような情報源を信頼しているか
- どのようなキーワードで検索するか
- どのSNSをよく利用するか
【手芸用品ECサイトのペルソナ例】
・手芸に興味を持ち始めた初心者〜中級者
・課題:何を揃えればいいか分からない、難しそうで挫折しそう
・動機:自分だけのオリジナル作品を作りたい、趣味を通じて達成感を得たい
・情報収集:InstagramやPinterestで作品を見る、YouTubeで作り方を学ぶ
・検索キーワード:「初心者向け 手芸キット」「簡単 ハンドメイド」
このように、年齢や職業などの属性は必須でなければ省略し、本質的な要素に絞ったペルソナ設計を行います。これにより、不必要に顧客層を限定せず、実際の購買行動に即した施策を考えやすくなります。
STEP2: カスタマイズ可能なフェーズ設定
次に、カスタマージャーニーのフェーズを設定します。ここでは一般的なフレームワークをベースにしつつも、自社の商材特性に合わせて柔軟にカスタマイズします。
基本となるフェーズ構成
まずは基本となるフェーズ構成を理解しましょう:
- 認知: 商品やブランドの存在を知る
- 興味・関心: 商品やブランドに興味を持つ
- 検討: 商品について詳しく調べ、比較する
- 購入: 商品を購入する決断をする
- 利用: 商品を実際に使用する
- 共有・推奨: 体験を他者と共有し、推奨する
カスタマイズのポイント
この基本構成を元に、以下のポイントで商材特性に合わせてカスタマイズします:
- フェーズの分割
- 例:「興味・関心」を「商品ジャンルへの興味」と「自社商品への関心」に分ける
- 例:「検討」を「情報収集」と「比較検討」に分ける
- フェーズの追加
- リピート商材なら「リピート購入」フェーズを追加
- 商品の使用に習熟が必要なら「習熟」フェーズを追加
- フェーズの統合
- 検討から購入までの期間が短い商材なら「検討・購入」として統合
- 不要なフェーズの削除
- 一度購入したら長期間使用する商材なら「リピート購入」は不要かもしれない
商材別のフェーズ設計例
認知 → 商品ジャンルへの興味 → 自社商品への関心 → 比較検討 → 購入決定 → 初回利用 → リピート購入 → 習慣化 → 推奨
認知 → 商品ジャンルへの興味 → 自社商品への関心 → 情報収集 → 比較検討 → 再検討 → 購入決定 → 利用 → シェア・推奨
認知 → 商品ジャンルへの興味 → スキル向上意欲 → 自社商品への関心 → 比較検討 → 購入決定 → 初回利用 → スキル習得 → 作品制作 → 作品共有 → コミュニティ参加 → エヴァンジェリスト化
STEP3: 商材特性に合わせたフェーズの追加・分割
STEP2では基本的なカスタマイズについて解説しましたが、ここではより具体的に、商材特性に合わせたフェーズの追加・分割の考え方と方法を掘り下げます。
商材特性ごとのカスタマイズポイント
1. 購入頻度による調整
- 高頻度購入商材(食品、日用品など)
- 「リピート購入」「定期購入」「習慣化」フェーズの追加
- 低頻度購入商材(家電、家具など)
- 「長期検討」「再検討」フェーズの追加
- 「アフターサポート」「メンテナンス」フェーズの追加
2. 顧客の関与度による調整
- 高関与商材(高額商品、専門性の高いもの)
- 「情報収集」と「比較検討」を分ける
- 「再検討」フェーズを追加
- 低関与商材(日用品、低価格品)
- 「検討」と「購入」を統合する場合も
3. 使用の複雑さによる調整
- 使い方が複雑な商材
- 「初期設定」「学習」「習熟」フェーズの追加
- 使い方が簡単な商材
- 「利用」フェーズを簡略化
4. コミュニティ性の高さによる調整
- コミュニティ性の高い商材(趣味用品、特定のライフスタイル商品)
- 「作品共有」「コミュニティ参加」「イベント参加」フェーズの追加
- コミュニティ性の低い商材
- 「共有・推奨」フェーズをシンプルに
重要なフェーズ追加例とその理由
- 商品ジャンルへの興味 と 自社商品への関心 の分離
- 理由: 多くの場合、顧客はまず商品ジャンル(例:手芸、健康食品、スマートホーム)に興味を持ち、その後で特定の商品に関心を持ちます。この2つのフェーズを分けることで、ジャンル全体の価値訴求と自社商品の特徴訴求を分けて考えられます。
- 初回利用 と リピート利用 の分離
- 理由: 初めて商品を使う時と、繰り返し使う時では顧客の心理や行動が大きく異なります。初回は不安や戸惑いがあり、リピート時は効率や新しい使い方を求めていることが多いです。
- エヴァンジェリスト化 フェーズの追加
- 理由: 単なる「推奨」を超えて、熱心な支持者となるプロセスを考慮することで、長期的な顧客価値の最大化を図れます。
STEP4: 感情と行動の紐づけ
ここまでフェーズ設計ができたら、各フェーズにおける顧客の感情と行動を紐づけていきます。これにより、顧客心理に沿った効果的な施策を考案しやすくなります。
各フェーズで考慮すべき要素
各フェーズについて、以下の要素を整理します:
- 顧客の感情: その段階で顧客が抱く感情(興奮、不安、期待、困惑など)
- 顧客の行動: その段階で取る具体的な行動(検索する、SNSを見る、レビューを読むなど)
- 接点: 顧客と接触する媒体や場所(SNS、検索エンジン、ECサイトなど)
- 課題: 顧客が直面する障壁や困難(情報不足、比較の難しさ、不安など)
紐づけの例
商品ジャンルへの興味フェーズ:
- 感情: 好奇心、可能性への期待
- 行動: 基本情報の検索、SNSでの関連ハッシュタグ閲覧
- 接点: Google検索、YouTube、Instagram
- 課題: ジャンルの基本知識がない、何から始めればいいか分からない
比較検討フェーズ:
- 感情: 慎重さ、選択への不安
- 行動: 複数商品の比較、レビュー閲覧、口コミ検索
- 接点: 比較サイト、レビューサイト、自社ECサイト
- 課題: どの製品が自分に合うか判断できない、価格と品質のバランスに迷う
STEP5: 課題の洗い出しと施策の優先順位付け
最後に、各フェーズで特定した顧客課題に対する解決策(施策)を検討し、優先順位をつけます。すべての課題を一度に解決することは現実的ではないため、効果と実装の容易さを基準に優先度を決定します。
施策の優先順位付けの基準
- 影響度: その課題を解決することで売上にどれだけ影響するか
- 実現可能性: リソース的に実現可能か、実装の難易度はどうか
- 持続性: 一度実装すれば継続的に効果を発揮するか
- 測定可能性: 効果測定がしやすいか
優先順位マトリックス
効果(影響度)と実装容易性の2軸でマトリックスを作成し、各施策を配置します:
- 高効果・高容易性 → 最優先で実装すべき施策
- 高効果・低容易性 → 中長期的に取り組むべき施策
- 低効果・高容易性 → リソースに余裕があれば実装する施策
- 低効果・低容易性 → 優先度を下げるべき施策
このステップで重要なのは、「設定すればほぼ自動的に効果が出る施策」を特定することです。例えば、レビュー機能の実装やお気に入りリスト機能などは、一度設定すれば継続的に効果を発揮する施策です。
実践的なカスタマージャーニーマップの完成例
以上のステップを経て、以下のような実践的なカスタマージャーニーマップが完成します:
| フェーズ | 感情 | 行動 | 接点 | 課題 | 優先施策 | 優先度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 商品ジャンルへの興味 | 好奇心 | 基本情報検索 | 検索エンジン | 基本知識がない | ジャンル入門コンテンツ作成 | 中 |
| 自社商品への関心 | 期待 | 商品情報確認 | ECサイト | 具体的イメージがわかない | 詳細な商品画像、動画の充実 | 高 |
| 比較検討 | 慎重さ | レビュー閲覧 | レビューサイト | 信頼できる情報が少ない | レビュー機能の強化 | 最高 |
| 購入決定 | 不安と期待 | カート追加 | ECサイト | 購入への不安 | 安心保証の明示 | 高 |
| 初回利用 | 期待と不安 | 商品使用 | 商品 | 使い方が分からない | 分かりやすい使用ガイド同封 | 中 |
| リピート購入 | 満足 | 再訪問 | ECサイト | 再購入の動機付け | リピート割引クーポン | 高 |
次のセクションでは、このカスタマージャーニーマップに基づいた「各フェーズにおける効果的なEC施策」について、より具体的に解説していきます。
各フェーズにおける効果的なEC施策
カスタマージャーニーマップを作成したら、次は各フェーズに最適な施策を考案・実装していきます。ここでは、フェーズごとの顧客心理を踏まえた効果的なEC施策を具体的に解説します。
商品ジャンルへの興味フェーズ: ジャンル全体の価値を伝える
このフェーズでは、顧客はまだ特定の商品ではなく、ジャンル全体に対して興味を持ち始めた段階です。例えば、「手芸」「オーガニック食品」「スマートホーム」といったジャンル自体に興味を持っている状態です。
顧客心理と行動パターン
- 心理: 好奇心、可能性への期待、初心者としての不安
- 行動: 基本情報の検索、YouTubeでの入門動画視聴、SNSでの関連ハッシュタグ閲覧
- 悩み: 基本知識がない、何から始めればいいか分からない、専門用語が理解できない
効果的な施策
- 入門コンテンツの充実
- ブログ記事: 「〇〇初心者のための基礎知識」「〇〇を始めるために必要なもの」
- YouTube: 初心者向けのハウツー動画
- インフォグラフィック: 基本用語や始め方のステップを視覚的に説明
- SEO対策
- 「〇〇 始め方」「〇〇 初心者」などの検索キーワードに対応したコンテンツ作成
- 「〇〇とは」といった基本的な質問に答えるFAQページの充実
- SNSマーケティング
- ジャンルに関連するハッシュタグを活用した投稿
- 視覚的にわかりやすいコンテンツ(Pinterestピン、Instagram投稿など)
- 初心者向けのTips投稿
実装のポイント
- 自社商品の宣伝ではなく、ジャンル全体の魅力や基礎知識を伝えることに注力する
- 専門用語を避け、初心者にもわかりやすい言葉で説明する
- 視覚的なコンテンツ(画像、動画、図解)を活用する
自社商品への関心フェーズ: 商品の魅力を最大化する方法
ジャンルに興味を持った顧客が、次に自社商品に関心を持つようになるフェーズです。ここでは、自社商品の特徴や魅力を効果的に伝え、「この商品を使ってみたい」と思わせることが目標です。
顧客心理と行動パターン
- 心理: 期待、具体的なイメージを求める、他社製品との違いを知りたい
- 行動: 商品詳細ページの閲覧、SNSでの商品関連投稿の確認、利用シーンの想像
- 悩み: 具体的な使用イメージがわかない、自分に合うか判断できない、特徴の違いがわかりにくい
効果的な施策
- 商品ページの充実
- 高品質な商品画像(複数角度、使用シーン、サイズ感がわかるもの)
- 商品説明動画(使用方法、特徴の解説)
- 詳細なスペック情報と特徴の明示
- ベネフィット訴求
- 機能だけでなく、得られるベネフィット(メリット)を強調
- Before/After表現の活用
- 「〜ができる」という表現で価値を具体化
- ストーリーテリング
- 商品開発ストーリーの紹介
- 開発者のこだわりポイントの解説
- ブランドの理念やミッションの共有
実装のポイント
- 機能(Feature)よりもベネフィット(Benefit)を強調する
- 顧客にとっての価値を具体的に示す
- 感情に訴えかけるストーリー性のある説明を心がける
比較検討フェーズ: 競合との差別化ポイントを明確にする
顧客が自社商品と競合商品を比較検討するフェーズです。ここでは、自社商品の強みを明確に示し、比較の結果として自社商品が選ばれるようにすることが重要です。
顧客心理と行動パターン
- 心理: 慎重さ、後悔したくない気持ち、最適な選択をしたいという欲求
- 行動: 複数商品の比較、レビュー閲覧、価格比較、口コミ検索
- 悩み: どの製品が自分に最適か判断できない、情報が多すぎて混乱する、選択への不安
効果的な施策
- 比較情報の提供
- 競合商品との比較表(公平な比較が重要)
- 自社商品の強みを強調した特長比較
- 「なぜ選ばれているのか」という差別化ポイントの明示
- レビュー・口コミの活用
- 顧客レビューの目立つ表示
- スター評価とレビュー数の強調
- 実際の使用者の声の引用
- 信頼性の強化
- 第三者機関の認証やメディア掲載実績
- 詳細な製品仕様やデータの開示
- 専門家の推薦やテスト結果
- 不安の払拭
- 返品・交換ポリシーの明確化
- 保証内容の詳細説明
- 「よくある質問」の充実
実装のポイント
- 競合商品を直接批判せず、自社商品の強みを正直に伝える
- 具体的な数値やデータを用いて信頼性を高める
- 顧客の選択を助ける情報を整理して提供する
購入決定フェーズ: 購入障壁を取り除く具体策
顧客が「購入したい」と考えてから実際に購入ボタンを押すまでのフェーズです。このフェーズでは、購入の障壁となるあらゆる要素を取り除き、スムーズな購入体験を提供することが重要です。
顧客心理と行動パターン
- 心理: 購入への不安、決断への躊躇、最終確認の慎重さ
- 行動: カートへの追加、配送料の確認、支払い方法の確認、最終レビュー閲覧
- 悩み: 追加費用への懸念、決済の安全性、配送遅延の不安、返品の手間
効果的な施策
- 購入プロセスの最適化
- シンプルなチェックアウトフロー(ステップ数の最小化)
- ゲスト購入オプションの提供
- モバイルフレンドリーな決済画面
- 配送・支払いオプションの充実
- 複数の配送オプション(速達、日時指定など)
- 多様な支払い方法(クレジットカード、後払い、電子マネーなど)
- 送料無料の条件明示(〇〇円以上で送料無料など)
- 安心要素の追加
- セキュリティバッジの表示
- 返品・交換ポリシーの明確化
- プライバシーポリシーへの簡単アクセス
- 購入を促す最後の一押し
- 限定クーポンの提供(「今すぐ購入で10%オフ」など)
- 在庫状況の表示(「残り〇点」など)
- 購入者特典の案内
実装のポイント
- 購入プロセスをできるだけシンプルに保つ
- 予期せぬ追加費用がないことを明確にする
- セキュリティと信頼性を視覚的に示す
購入後フェーズ: リピート購入に繋げる仕組みづくり
商品が顧客の手元に届いた後のフェーズです。この段階での体験が良ければリピート購入につながり、悪ければ一度きりの顧客で終わってしまいます。購入後の体験を最大化する施策を考えましょう。
顧客心理と行動パターン
- 心理: 期待、商品への興味、使い方への疑問、満足/不満足
- 行動: 開封、使用方法の確認、試用、問題発生時のサポート検索
- 悩み: 使い方がわからない、期待と違う、トラブル対応への不安
効果的な施策
- パッケージング・同梱物の工夫
- 開封体験を高める包装デザイン
- パーソナライズされたサンキューカード
- わかりやすい使用説明書、ガイドブック
- 次回購入クーポン同梱
- フォローアップメール
- 配送状況の通知
- 届いた後の確認メール
- 使い方のヒントやアイデア提供
- レビュー依頼(適切なタイミングで)
- サポート体制の充実
- 使い方Q&Aの充実
- 動画マニュアルの提供
- 問い合わせ窓口の明確化
- SNSでのサポート対応
- 顧客エンゲージメント促進
- SNSコミュニティへの招待
- 関連商品の紹介
- 使用例の共有依頼
実装のポイント
- 顧客の期待を超える体験を提供する
- 問題が発生した際の迅速な対応体制を整える
- 顧客とのコミュニケーションを継続する仕組みを作る
リピート購入フェーズ: 二回目の購入を促す戦略
初回購入した顧客に2回目、3回目の購入をしてもらうためのフェーズです。特に消耗品やリピート率の高い商材では、このフェーズの施策が売上に大きく影響します。
顧客心理と行動パターン
- 心理: 商品への慣れ、再購入のタイミング検討、他の選択肢との比較
- 行動: 再訪問、新商品チェック、追加商品の検討
- 悩み: 再購入の必要性判断、より良い選択肢の出現可能性、習慣化するかの迷い
効果的な施策
- パーソナライズされたリマインダー
- 使用サイクルに合わせた再購入リマインド
- 消耗品の補充タイミング予測
- パーソナライズされたおすすめ商品
- ロイヤルティプログラム
- ポイントシステムの導入
- 会員ランク制度(購入回数や金額に応じた特典)
- 継続購入特典(サブスクリプション割引など)
- クロスセル・アップセル
- 購入履歴に基づく関連商品推奨
- セット購入の提案
- 上位商品やアップグレードの紹介
- 定期購入オプション
- 便利な定期購入システム
- 柔軟な頻度・数量調整
- 定期購入特典(割引、送料無料など)
実装のポイント
- 適切なタイミングでのコミュニケーションを心がける(押し付けにならないよう注意)
- 購入履歴データを活用したパーソナライズを行う
- リピート購入のメリットを明確に示す
エヴァンジェリスト化フェーズ: 熱狂的なファンを生み出す方法
通常の顧客から一歩進んで、商品やブランドの熱心な支持者となり、周囲に積極的に推奨してくれる「エヴァンジェリスト」を育てるフェーズです。マーケティングコストを抑えつつ、オーガニックな成長を促進するために重要です。
顧客心理と行動パターン
- 心理: ブランドへの愛着、コミュニティへの帰属意識、自己表現としての商品愛
- 行動: SNSでの商品シェア、口コミ推奨、ユーザーコンテンツ作成
- 悩み: 推奨に値する価値の確認、他者からの反応への懸念
効果的な施策
- コミュニティ構築
- 専用のSNSグループやフォーラム
- ユーザーイベントの開催(オンライン/オフライン)
- ユーザー同士の交流促進
- UGC(ユーザー生成コンテンツ)促進
- 製作コンテストやチャレンジの実施
- ハッシュタグキャンペーン
- 顧客作品のフィーチャー
- VIP体験の提供
- 新商品先行アクセス
- 限定商品・特別版の提供
- 開発者との対話機会
- アンバサダープログラム
- 公式アンバサダー制度
- 紹介報酬プログラム
- 特別割引コード配布
実装例: 手芸用品ECサイトの製作コンテスト
これは私が実際にクライアント企業に提案して実践した施策の例です。
- コンテスト概要:
- 年2回、自社商品を使用した作品のコンテストを開催
- InstagramなどのSNSに専用ハッシュタグとアカウントタグ付けで投稿してもらう
- 優秀作品には商品を賞として贈呈
- 成果:
- コンテスト参加のための商品購入が増加
- 投稿された作品がUGCとなり、新規顧客の獲得につながる
- コミュニティ意識が強化され、ロイヤルカスタマーが増加
- 特定期間の売上が増加
実装のポイント
- 顧客の貢献や創造性を称える仕組みを作る
- 推奨行動へのインセンティブを設ける
- 特別感や所属感を提供する
- 双方向のコミュニケーションを大切にする
次のセクションでは、すぐに実践できる効果の高いEC施策について詳しく解説していきます。
すぐに実践できる!効果が出やすいEC施策
カスタマージャーニーマップを作成し、各フェーズに適した施策を考案したとしても、すべてを一度に実行することは現実的ではありません。特に人的リソースやコストが限られている場合、「どの施策から手をつけるべきか」という優先順位付けが重要です。
ここでは、カスタマージャーニーマップに基づいた施策の中でも、特に「設定するだけで効果が持続する」「少ないリソースで高い効果が見込める」施策に焦点を当てて解説します。
「設定するだけ」で効果を得られる施策の選び方
EC運営では、一度設定すればあとは自動的に効果を発揮する「仕組み化」された施策を優先すると効率的です。そのような施策の選び方のポイントを解説します。
効率的な施策の3つの特徴
- 自動化可能性: 一度設定すれば人の手を介さず自動的に機能する
- 継続的効果: 設定後も長期間にわたって効果が持続する
- 拡張性: 少しの調整で異なる商品やシーズンにも応用できる
施策選定の具体的な考え方
- 施策設定の工数と継続的な運用工数を分けて考える
- 初期設定に時間がかかっても、運用工数が少なければ長期的には効率的
- 例: レビュー機能の実装は初期設定に時間がかかるが、一度実装すれば継続的に効果を発揮
- 一度の設定で複数のフェーズに効果がある施策を優先する
- カスタマージャーニーの複数のフェーズに効果がある施策はROIが高い
- 例: レビュー施策は「比較検討」と「購入決定」の両フェーズに効果がある
- 既存ツールやプラグインを活用する
- ゼロから開発するよりも、既存のツールやプラグインを活用する方が効率的
- 例: Shopifyなどのプラットフォームなら、多数のアプリを簡単に導入可能
レビュー施策: 新規顧客獲得とリピート促進の両方に効く
レビュー施策は、「設定するだけで効果が持続する」代表的な施策の一つです。初期設定後は顧客自身がコンテンツを生成してくれるため、運用コストが低く、効果が高いのが特徴です。
レビュー施策の効果
- 新規顧客への購入の後押し
- 実際の購入者の声が購入検討者の不安を払拭
- 第三者評価による信頼性向上(ウィンザー効果)
- リアルな使用状況や効果の共有
- リピート促進効果
- レビュー投稿特典(クーポン等)によるリピート促進
- 顧客エンゲージメントの向上
- コミュニティ意識の醸成
効果的なレビュー施策の実装方法
- レビュー機能の最適化
- 分かりやすいレビューフォーム(星評価+自由記述)
- 画像投稿機能の追加(ビジュアルレビューの促進)
- 商品特性に合わせた評価項目の設定(例:アパレルなら「サイズ感や着心地はいかがでしたか?」など)
- レビュー投稿促進策
- 購入後の適切なタイミングでのレビュー依頼メール
- レビュー投稿者への特典提供(次回使えるクーポン等)
- 優れたレビューの表彰・フィーチャー
- レビュー活用の最大化
- 高評価レビューの商品ページでの効果的な表示
- レビュー内容の分析による商品改善
- SNSでのレビュー共有
レビュー施策導入のステップ
- 導入準備
- 既存ECプラットフォームのレビュー機能確認
- 必要に応じてプラグインやツールの選定
- 商品特性に合わせたレビュー項目の検討
- 機能実装
- レビューフォームの設置
- レビュー表示箇所の最適化
- レビュー管理システムの構築
- 運用方法確立
- レビュー依頼メールの作成とスケジュール設定
- レビュー投稿特典の設計
- レビュー監視・返信ポリシーの策定
- 効果測定と改善
- レビュー数、評価の傾向分析
- レビュー獲得率の計測
- レビュー経由の購入コンバージョン計測
レビュー施策の注意点
- ネガティブレビューへの対応
- 誠実かつ迅速に返信する
- 問題解決に焦点を当てる
- 改善につなげる姿勢を示す
- レビュー品質の確保
- 明らかなスパムやアフィリエイト目的のレビューの除外
- 参考になるレビューの推奨(「役に立った」ボタンなど)
- 質の高いレビューの書き方ガイドライン提供
ポイントプログラム: 顧客ロイヤルティと購買意欲を高める効果的な仕組み
ポイントプログラムは、一度設定すれば継続的に顧客の購買意欲を高め、リピート率を向上させることができる効果的な施策です。多くのECプラットフォームでは、プラグインやアプリを導入するだけで簡単に実装できます。
ポイントプログラムの効果
- 顧客ロイヤルティの向上
- 継続的な購入へのインセンティブ提供
- ブランドへの帰属意識の醸成
- 競合サイトへの流出防止
- 購買行動の促進
- 追加購入へのモチベーション向上
- 購入金額の増加(ポイント付与閾値到達のため)
- 購入頻度の向上
- 顧客データの収集・活用
- 購買行動の傾向把握
- 顧客セグメントごとの購買パターン分析
- パーソナライズドマーケティングへの活用
ポイントプログラムの主な形態
- 基本的なポイント還元
- 購入金額の一定割合(例:1%〜5%)をポイントとして還元
- 次回以降の購入時に1ポイント=1円として利用可能
- 有効期限の設定(例:6ヶ月〜1年)
- ステージ制ポイントプログラム
- 購入金額や頻度に応じて会員ランクがアップ
- ランクに応じてポイント還元率や特典が変化
- 例:レギュラー会員(1%還元)→シルバー会員(3%還元)→ゴールド会員(5%還元)
- アクション連動型ポイント
- 購入以外のアクションでもポイント付与
- 例:会員登録(100ポイント)、レビュー投稿(50ポイント)、SNSシェア(30ポイント)
- 顧客エンゲージメントの多角的な促進
ポイントプログラム実装のステップ
- 設計フェーズ
- ポイント還元率の決定(利益率を考慮)
- 付与・利用条件の設定
- 有効期限・最低利用ポイント数の設定
- システム実装
- ECプラットフォームの標準機能またはアプリ/プラグインの選定
- バックエンドでのポイント計算・管理機能の設定
- フロントエンドでのポイント表示・利用インターフェースの設計
- 顧客コミュニケーション
- ポイントプログラムの告知(サイト内・メール・SNS)
- ポイント獲得・利用方法の分かりやすい説明
- 定期的なポイント残高・有効期限の通知設計
- 運用と最適化
- ポイント利用率のモニタリング
- 効果測定(リピート率・客単価の変化など)
- 還元率や条件の適宜調整
ポイントプログラムの効果を最大化するコツ
- シンプルで分かりやすい設計
- 複雑なルールや条件は避ける
- ポイント価値を明確に伝える(例:「1ポイント=1円」)
- 獲得ポイントをリアルタイムで表示
- 心理的要素の活用
- ポイント有効期限によるアクション促進
- 「あと〇〇円で◯◯ポイント」などの表示
- ポイント付与率の一時的な引き上げキャンペーン
- 会員ランク制度の導入
- 上位ランクへの昇格意欲の活用
- ランク特典の明確化(限定商品、優先案内など)
- 現在のステータスと次のランクまでの距離の可視化
実装例:化粧品ECサイトでのポイントプログラム
ある化粧品ECサイトでは、以下のようなポイントプログラムを導入して成果を上げています:
- 基本設計
- 通常購入:購入金額の3%ポイント還元
- レビュー投稿:商品1点につき50ポイント付与
- 誕生月:ポイント還元率2倍
- 会員ランク制度
- レギュラー会員:基本特典のみ
- シルバー会員(年間3万円以上購入):ポイント還元率5%、送料無料
- ゴールド会員(年間10万円以上購入):ポイント還元率8%、送料無料、新商品先行案内
- 結果
- リピート率が導入前と比較して30%向上
- 客単価が15%アップ
- レビュー投稿数が2倍に増加
実装のポイント
- ECプラットフォームの標準機能やプラグインを活用し、低コストで導入
- ポイント付与・管理の自動化により運用コストを最小化
- 定期的なポイント残高通知メールで再訪問を促進
ポイントプログラムは初期設定さえ済ませば、あとは自動的に機能する持続的な施策です。自社の利益率を考慮した適切な還元率を設定し、顧客の継続的な購入を促進する仕組みとして活用しましょう。
労力対効果の高い施策を見極めるポイント
リソースが限られている中で最大の効果を得るためには、施策の「労力対効果」を適切に評価することが重要です。以下に、効率的な施策を見極めるためのポイントを紹介します。
効率的な施策の評価基準
- 初期投資と継続運用のバランス
- 初期設定に時間がかかっても、継続運用コストが低ければ長期的には効率的
- 例: メールマーケティングの自動化シナリオは設定に時間がかかるが、一度設定すれば自動的に機能
- 複数のフェーズに効果がある施策
- カスタマージャーニーの複数のフェーズに効果がある施策はROIが高い
- 例: パーソナライズ機能は「比較検討」「購入決定」「リピート購入」など複数のフェーズに効果がある
- 顧客参加型の仕組み
- 顧客自身がコンテンツを生成したり、マーケティングに参加する仕組みは効率的
- 例: レビュー、UGC、紹介プログラムなど
- 自動化可能な施策
- システムに任せられる部分が多い施策は人的リソースの節約になる
- 例: 自動メール配信、リコメンド機能、在庫復活通知など
おすすめの「労力対効果が高い」施策例
- クロスセル・アップセルの仕組み化
- 「よく一緒に購入されている商品」表示
- 「セット購入で〇〇%オフ」の設定
- カート画面での関連商品提案
- 在庫復活通知機能
- 欲しい商品が在庫切れの際に復活通知を申し込める機能
- 再入荷時の自動メール配信
- 購入意欲の高い顧客の取りこぼし防止
- ステップメール自動配信
- 会員登録、商品購入などのアクションに連動した自動メール配信
- シナリオに基づいた段階的な情報提供
- 適切なタイミングでのリピート促進
- パーソナライズドレコメンド
- 閲覧履歴や購入履歴に基づく商品推奨
- 顧客セグメントごとの最適な商品提案
- 「あなたにおすすめ」セクションの設置
これらの施策は、一度設定すれば継続的に効果を発揮し、人的リソースをそれほど必要としないという共通点があります。限られたリソースの中でECサイトの売上を効率的に向上させるためには、こうした「設定すれば働き続ける」タイプの施策から優先的に実装していくことをおすすめします。
次のセクションでは、これらの施策をカスタマージャーニーマップに基づいて現実的に活用していく方法について解説します。
カスタマージャーニーマップを現実的に活用する方法
カスタマージャーニーマップを作成し、各フェーズに対する施策を検討したら、次は「どのように実際のEC運営に取り入れていくか」という実践フェーズに入ります。理想的には全施策を一度に実装したいところですが、リソースの制約がある中では、現実的なアプローチが必要です。
このセクションでは、カスタマージャーニーマップを実際のEC運営に取り入れる現実的な方法を解説します。
できることから始める: 優先順位の決め方
すべての施策を同時に実行することは現実的ではないため、「どの施策から手をつけるべきか」という優先順位付けが必要です。以下に、効果的な優先順位の決め方を紹介します。
1. インパクト vs 実装の容易さマトリックス
施策を「インパクト」(売上への影響度)と「実装の容易さ」(リソース必要量)の2軸で評価し、マトリックスに配置することで優先順位を可視化します。
- 高インパクト・高容易性(最優先):すぐに取り組むべき施策
- 例:レビュー機能の強化、商品画像の改善
- 高インパクト・低容易性(次点):計画的に取り組むべき施策
- 例:パーソナライゼーション機能、CRMシステムの導入
- 低インパクト・高容易性(余力があれば):手軽に実装できる施策
- 例:SNSシェアボタンの追加、サンキューカードの同梱
- 低インパクト・低容易性(後回し):優先度を下げる施策
- 例:大規模なサイトリニューアル、複雑なポイントシステム
2. ボトルネックフェーズの特定
カスタマージャーニー全体を見て、最も成約率が低い「ボトルネック」となっているフェーズを特定し、そこに集中的にリソースを投入する方法も効果的です。
- 各フェーズの転換率を計測
- 認知→興味:広告クリック率
- 興味→検討:サイト滞在時間、ページビュー数
- 検討→購入:カート追加率、購入率
- 購入→リピート:リピート率
- 最も数値が低いフェーズを特定
- 例:カート追加はするが購入に至らない場合は「検討→購入」がボトルネック
- そのフェーズに集中的に施策を実施
- ボトルネックの解消が全体のパフォーマンス向上に直結
3. クイックウィンの特定と実行
短期間で成果が出やすい「クイックウィン」施策を最初に実行することで、モチベーションを維持しながら段階的に改善を進められます。
クイックウィンの特徴:
- 実装が比較的容易
- 効果が短期間で測定可能
- 投資対効果が高い
クイックウィンの例:
- 商品詳細ページの画像・説明の充実
- カート放棄メールの設定
- 関連商品表示の最適化
- ポップアップクーポンの実装
リソースが限られている場合の段階的アプローチ
限られたリソースの中で効果的にカスタマージャーニーマップを活用するための段階的アプローチを紹介します。
フェーズ1: 基盤整備(1-2ヶ月)
まずは最低限の基盤となる施策を整備することから始めます。
- 基本的なサイト改善
- 商品画像・説明文の充実
- モバイル対応の最適化
- 基本的なサイト内検索機能の強化
- 「設定するだけ」の施策実装
- レビュー機能の導入/強化
- 関連商品表示の設定
- 簡易的なメルマガ配信の設定
- 基本的な計測環境の整備
- Googleアナリティクスの適切な設定
- 各フェーズのKPI設定と計測開始
- 定期的なレポート体制の構築
フェーズ2: 効果向上(3-6ヶ月)
基盤が整ったら、より効果的な施策を順次導入していきます。
- ボトルネックフェーズへの集中対応
- 特定したボトルネックに対する複数施策の実施
- A/Bテストによる効果検証
- 継続的な改善のサイクル確立
- 自動化の拡充
- ステップメールの設定
- カート放棄対策の自動化
- パーソナライズド機能の段階的導入
- コンテンツ強化
- 商品ジャンルに関する情報コンテンツ充実
- ハウツーガイドやTips記事の作成
- 顧客の声の効果的な活用
フェーズ3: 拡張と最適化(7-12ヶ月)
基盤と効果向上施策が整ったら、さらなる拡張と最適化を図ります。
- 高度なパーソナライゼーション
- 顧客セグメント別のコミュニケーション
- 購買履歴に基づく高度なレコメンド
- LTV(顧客生涯価値)を意識した施策設計
- コミュニティ構築
- UGCキャンペーンの実施
- 顧客参加型のイベント企画
- SNSコミュニティの活性化
- 継続的な最適化
- データに基づく定期的な施策見直し
- 新たなカスタマージャーニーマップの更新
- マーケットトレンドへの対応
自動化できる施策を優先する理由と方法
限られたリソースを最大限に活用するためには、「自動化できる施策」を優先することが効果的です。その理由と具体的な方法を解説します。
自動化を優先する3つの理由
- スケーラビリティ
- 一度設定すれば、顧客数が増えても人的リソースは増やさずに対応可能
- ビジネス成長に伴う運用コストの増加を抑制
- 一貫性と品質
- 人手による対応のばらつきを排除
- 常に一定の品質でのサービス提供が可能
- データ収集と分析の容易さ
- 自動化された施策は計測も容易
- PDCAサイクルを回しやすい環境の構築
自動化の特に有効なカスタマージャーニーフェーズ
- 比較検討フェーズ
- 自動レコメンド機能
- 類似商品表示
- 在庫・価格情報の自動更新
- 購入決定フェーズ
- リマインドメール自動送信
- カート放棄対策の自動化
- タイムセール・在庫残数の自動表示
- 購入後フェーズ
- 注文確認・出荷通知の自動化
- レビュー依頼の自動送信
- パーソナライズドなフォローアップメール
- リピート購入フェーズ
- 消耗品補充リマインド
- パーソナライズドなおすすめ商品提案
- 誕生日・記念日の特典自動送信
自動化施策の具体的な実装方法
- 既存プラットフォームやプラグインの活用
- ShopifyやWooCommerceなどのECプラットフォームの機能活用
- 専用アプリやプラグインの導入
- 例:レビュー管理、メール自動化、クロスセル機能など
- メールマーケティングの自動化
- MailChimpやKlaviyoなどのツール活用
- トリガーベースのメール配信設定
- 例:カート放棄、購入後フォロー、誕生日メールなど
- CRM/MAツールの導入
- 顧客情報の一元管理と自動化
- 顧客セグメントに基づいたコミュニケーション
- 例:購入履歴に基づくセグメント配信など
- 定期的なメンテナンスと最適化
- 自動化=放置ではない
- 定期的な効果検証と改善
- データに基づく継続的な調整
カスタマージャーニーマップを生きた資料として活用する
カスタマージャーニーマップは作って終わりではなく、「生きた資料」として継続的に活用し、更新していくことが重要です。
カスタマージャーニーマップの継続的な活用方法
- 定期的な見直しとアップデート
- 四半期または半年ごとの見直し
- 顧客行動の変化や市場トレンドの反映
- 新商材やサービス追加時の更新
- チームでの共有と活用
- 全スタッフとの共有によるカスタマー中心の文化醸成
- 新規施策検討時の参照資料として活用
- 新メンバーのオンボーディング資料として活用
- データとの照合と検証
- 実際の顧客行動データとマップの整合性確認
- 想定と実際のギャップ分析
- 継続的な仮説検証サイクルの確立
- カスタマーフィードバックの反映
- 顧客インタビューや調査結果の反映
- レビューやサポート問い合わせからの洞察取り込み
- SNSでの顧客の声の定期的なモニタリング
カスタマージャーニーマップを現実的に活用するためには、理想を追求しすぎずに、できることから段階的に進めていくことが重要です。限られたリソースの中でも、優先順位を明確にし、自動化できる施策を活用することで、効率的にECサイトの売上向上を図ることができます。
次のセクションでは、これまでの内容を踏まえた「EC売上アップのための次のステップ」について解説します。
まとめ:EC売上アップのための次のステップ
ここまで、商材特性に合わせたカスタマージャーニーマップの作成方法から、各フェーズの効果的な施策、そして現実的な活用方法まで解説してきました。最後に、この記事の内容を実践に移すための具体的なステップをまとめます。
今日から始められる3つのアクション
記事を読んだだけで終わらせず、すぐに行動に移せるよう、今日から始められる3つのアクションを紹介します。
1. 簡易版カスタマージャーニーマップを作成する
完璧を目指さず、まずは簡易版のカスタマージャーニーマップを作ってみましょう。90分程度で完成させることを目標にします。
手順:
- 販売している商材を思い浮かべながら、必要最小限のペルソナを設定する
- 商材特性に合わせて5-7つのフェーズを設定する
- 各フェーズでの顧客の感情、行動、課題を簡潔に書き出す
- 各フェーズごとに1-2つの課題を選び、解決策を考える
- 解決策の中から「設定するだけで効果が出る」ものを優先的にマークする
このシンプルな作業だけでも、顧客視点での課題が明確になり、すぐに取り組める施策が見えてきます。
2. サイト上の「痛点」を特定する
現在のECサイトを訪問者の視点で見直し、カスタマージャーニーの各フェーズにおける「痛点」(顧客が困る・迷う箇所)を特定しましょう。
手順:
- 実際に自社ECサイトを開き、新規訪問者として商品を探す体験をしてみる
- 商品を見つけ、商品詳細ページを閲覧し、購入に至るまでのプロセスを実際にたどる
- その過程で「迷った点」「不便に感じた点」「情報が足りないと思った点」をメモする
- 同様に、知人や同僚にも同じ体験をしてもらい、フィードバックを集める
- これらの「痛点」を解消するための具体的な改善案をリストアップする
この「ミステリーショッパー」的なアプローチで、サイト内の改善点が具体的に見えてきます。
3. 「設定するだけ」の施策を1つ実装する
今すぐ取り組める「設定するだけで効果が出る」施策を1つ選んで実装しましょう。
おすすめの施策例:
- レビュー機能の追加または改善
- 関連商品表示の設定
- カート放棄メールの設定
- 購入後のサンキューメール自動送信
リソースに応じて実装可能な施策を選び、まずは1つだけでも実装することで、カスタマージャーニーマップを活用した改善サイクルが始まります。
長期的視点での成長戦略
すぐに始められるアクションに加えて、長期的な視点での成長戦略も考えておきましょう。
1. データ収集と分析基盤の整備
カスタマージャーニーマップを継続的に改善していくためには、適切なデータ収集と分析基盤が必要です。
具体的な取り組み:
- Googleアナリティクスの適切な設定(イベント計測、ゴール設定など)
- 各フェーズの転換率を計測できる仕組みの構築
- 定期的なデータレビューと施策へのフィードバックサイクルの確立
2. 段階的な施策拡充プラン
リソースの許す範囲で、段階的に施策を拡充していくプランを立てましょう。
3ヶ月単位のプラン例:
- 0-3ヶ月: 基盤整備(レビュー機能、関連商品表示など)
- 4-6ヶ月: ボトルネックフェーズの集中改善
- 7-9ヶ月: パーソナライゼーション強化
- 10-12ヶ月: コミュニティ構築とUGC促進
3. カスタマーエクスペリエンスの継続的改善
単なる機能追加ではなく、顧客体験全体の継続的な改善を意識した長期戦略を考えましょう。
具体的なアプローチ:
- 定期的な顧客インタビューやアンケートの実施
- 競合分析と市場トレンドのモニタリング
- カスタマージャーニーマップの定期的な見直しと更新
カスタマージャーニーマップを生きた資料として活用するコツ
カスタマージャーニーマップは「作って終わり」ではなく、ECサイト運営の中で継続的に活用し、進化させていくものです。以下に、カスタマージャーニーマップを「生きた資料」として活用するコツを紹介します。
1. チーム全体での共有と理解促進
カスタマージャーニーマップは、作成者だけのものではなく、EC運営に関わる全メンバーが理解し活用すべき共有資料です。
実践のポイント:
- 目につく場所に掲示する(オフィスの壁やオンライン共有スペースなど)
- チームミーティングで定期的に参照する
- 新しいチームメンバーのオンボーディング資料として活用する
2. 施策検討時の基準として活用
新しい施策やキャンペーンを検討する際には、必ずカスタマージャーニーマップを参照し、「どのフェーズのどの課題を解決するものか」を明確にします。
実践のポイント:
- 施策提案フォーマットに「対象フェーズ」「解決する課題」の項目を設ける
- カスタマージャーニー全体のバランスを考慮した施策選定を行う
- 特定のフェーズに施策が偏らないよう注意する
3. 定期的な見直しと更新
顧客行動や市場環境の変化に合わせて、カスタマージャーニーマップも定期的に見直し、更新することが重要です。
実践のポイント:
- 四半期または半年ごとの定期的な見直しの場を設ける
- 顧客インタビューやデータ分析結果を反映する
- 新商品やサービス追加時に関連フェーズを見直す
4. 施策の効果とのフィードバックループ
実施した施策の効果を計測し、その結果をカスタマージャーニーマップにフィードバックすることで、より精度の高いマップへと進化させていきます。
実践のポイント:
- 各施策の効果測定結果をカスタマージャーニーマップ上に記録する
- 効果が高かった施策と低かった施策の違いを分析する
- 次の施策検討に活かす
最後に:完璧を目指さず、行動を優先する
カスタマージャーニーマップの活用で最も重要なのは、「完璧なマップを作ること」ではなく、「顧客視点での課題を特定し、具体的な改善行動につなげること」です。
理想的なマップを作ることに時間をかけすぎるのではなく、まずは簡易的なマップでも良いので作成し、そこで見えてきた課題に対して具体的なアクションを起こすことを優先しましょう。
実際にアクションを起こし、その結果を見て改善するサイクルを回していくことで、ECサイトの売上は着実に向上していくはずです。
カスタマージャーニーマップは、EC運営における「北極星」のような存在です。常に顧客視点を忘れず、一つ一つの施策が全体のカスタマージャーニーのどこに位置づけられるのかを意識しながら、戦略的にECサイトを成長させていきましょう。
皆さんのECサイトが、顧客にとって価値ある体験を提供し、継続的に売上を伸ばしていくことを願っています。
この記事のポイントを実践し、商材特性に合わせたカスタマージャーニーマップを活用することで、ECサイトの売上向上につなげてください。もし具体的なご質問やご相談があれば、お気軽にお問い合わせください。
\ご相談ください!/
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